多動症

多動症

小学生の頃、通っていた養護学校に多動症の男の子がいました。1分たりとも落ち着いていることがなく、常に動き回っている子でした。多動症についてはテレビでも時々特集されたりしますが、やっぱり身近にいなければ、ただの落ち着きのない子(人)と思われてしまうことが多いと思います。一口に多動症と言っても、その症状は様々です。それゆえに周囲の人たちの理解を得るのが難しいというのが実情です。多動症って、どんな病気なのでしょう?


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多動症とは?

多動症は、注意欠陥多動性障害または多動症候群とも呼ばれています。1902年に、初めて特定の病気として認められました。以降、いくつかの変遷があって、1970年代に入って多動症に注意欠陥が考慮されるようになり、1980年代には注意欠陥と活動亢進の両方が多動症の特徴として定義されました。たいていの場合は、赤ちゃんのときから症状が出ます。危ないことをしようとして注意しても、やめる気配がなく、多くの親は耳が聞こえないのかと思ったりします。また、集団行動が苦手で他の子供にあまり関心を示さず、一人遊びを好みます。気に入らないことがあると、大暴れすることもあります。


多動症の症状

多動症のタイプと特徴

多動症には6つのタイプがあると言われています。どのタイプにも共通するのは、集中力がなく、人の話を聞かないという点です。

典型的多動症

何をするにしても注意力や集中力が続かない・人の話をじっくり聞くことができない・いつも手足を動かして、落ち着きなく動き回る・すごくよく喋る・衝動的で割り込んだり、邪魔をしたりする

不注意型多動症

用事や頼まれ事に、なかなか手をつけなかったり、仕上げられなかったりする。整理整頓が苦手で、物忘れが多くて、物をなくすこともよくある。時間にルーズ・いつも空想の世界にいる・疲れやすく、行動が鈍い

過集中型多動症

必要以上に心配する・人の意見に逆らって、自分の意見に固執する・嫌なことがあるとスネたり、根に持ったりする・一つの物事から次のことへの気持ちの切り替えが難しい・状況に応じて、選択肢を選ぶのが下手

側頭葉型多動症

ちょっとしたことで、かんしゃくを起こしやすくなる時期がある・神経質で、物事をすぐ気にする・たまに理由もなくパニックになったり、恐怖感に襲われたりする・人に言われたことを悪いふうに解釈する・影のようなものが見えるなど、視覚に変化が現れる。

辺縁系型多動症

マイナス思考で、いつも不機嫌なことが多い・ちょっとしたことでイラつく・人との付き合いが悪く、孤立することが多い・無力感に襲われ、よく罪悪感にさいなまれる・楽しいことに、あまり興味を感じない

「火の輪」型多動症

常に怒りっぽく、攻撃的・騒音や光、服の感触、人との接触にものすごく敏感・気分に波があり、頻繁にコロコロ変わる・自分の要求を何度も繰り返す・発想が大胆で、何をやるのか予想がつかない


多動症の原因

多動症の原因としては色んなことが考えられますが、はっきりとした要因は、まだ分かっていません。考えられる原因として、いくつか挙げてみましょう。

生まれつきの体質

親や兄弟に小さい頃、同じような行動パターンをとっていたというケースがよくあります。そういう場合は、大人になれば治ることが多いので、それほど心配する必要はないでしょう。

もとは脳障害または発達障害

確かなことは言えませんが、脳の神経の情報を伝える物質で、特にモノアミンといわれる物質が関係する神経系に異常がある、または脳の中の視床下部の前頭葉というところに障害があるのではないかとも考えられます。

周囲の環境

これは大元の原因ではなく、家庭や学校、職場の状況、交友関係などが多動症の症状の出方などに大きな影響を与えるという見方です。


多動症の人との付き合い方

幼少期

多動以外にも、言語の遅れや対人関係の希薄さが目立つようになります。まずは家族間で、しっかりスキンシップを取ることが大事です。幼稚園に入る頃になると、集団生活の中での対応が難しくなってきますが、叱ってばかりではなく、子供の気持ちを理解し、いつも穏やかな気持ちで接することを心がけましょう。

学童期

特に低学年のときは、多動、注意集中困難、注意の転動性が著しく、様々な学習障害が出ることも多くなります。情緒不安定で興奮しやすく、対人関係のトラブルが多い時期です。長所をほめて、自身を持たせてあげましょう。高学年になると問題も少なくなりますが、他の子どもとの違いを自覚するようにもなるので、精神面での支えが不可欠です。

思春期

小学生の時期に、状態があまり良くならなかった場合、自信喪失や対人関係、将来に不安を感じるなど、情緒不安定になります。大人として認めてあげることがたいせつです。多動症じゃなくても、思春期は、そういうものですよね。

青年〜成人期

たいていは、本人が自分に適した環境や、適した職業を選ぶことができるようになることで、学校などで決まった集団の生活を強いられていた時期より適応しやすく、のびのびと生活できるようになります。型にはまった人間像を求め、望むのではなく、いろんな個性を受け入れていくことがお互いに上手にかかわっていくコツだと思います。


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